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「フェールセーフ」という考え方

先日、国産ロケットのH3の発射が行われましたが、発射まで至りませんでした。
責任者の方が涙ぐみならが説明させていたのが印象的でした。
この記者会見で問題になっているのが「中止」と「失敗」の認識の違いでした。
今回はロケットの自動カウントダウンは予定通り開始され、メインエンジンが着火し正常に立ち上がったあと、ロケット下部に設置された制御用機器が異常を検知し補助ブースターへの着火信号を送らなかったことから、打ち上げ中止となりました。
ただ補助ブースター側にも異常はなく、制御用機器が検知した異常そのものが何に対してかのかは原因究明中という。
この件について、JAXAは中止と説明しましたが、共同通信の記者が失敗と発言させたくて、何度も質問してSNS上は荒れたようです。
機械には、いざという時のために「フェールセーフ」という概念があるそうです。
装置が故障した場合を想定し、安全に動作を止めることで周辺の被害を最小限に抑える設計手法のようです。
今回の場合は、異常は発生したものの、それを検知してシステムが正常に停止した。
異常時でもロケットをコントローラして補助ブースターに着火信号を送らないという機能が正常に働いたために停止した。
これをみれば制御が正しく動き、中止したとみるべきだと思います。
単純に発射するしないでは失敗と思われるかもしれない。
この件でもわかりますが、人の考え方は見方によっては様々変化するという事です。
システムの世界でも正常に処理されない場合、「不具合」と言われるのですが、「マスタデータ」が登録されていなかったりなどの要因の場合は正しい処理が行われたとみなします。
ただ、結果がすべての世界では失敗が発生しないような対応が必要になるだろうと思いました。